「春日局(かすがのつぼね)」を「はるひきょく」と読んでしまうのと同様に、読み方が特殊な「美人局(びじんきょく)」もとい、「美人局(つつもたせ)」ですが、なぜ「美人局」と書くのでしょうか?
ちょっと気になったので早速調べてみました。[myadgg]
意味としては、男女が結託した上で、男を性的に誘惑し、それを言いがかりに金銭を要求する詐欺行為ですが、古くは「筒持たせ」と書いていたとの事。
元々は賭博用語で、サイコロ賭博で細工した筒を使い、イカサマをする行為を「筒持たせ」と言っていたようで、「騙す」という共通点から、女性が誘惑し金品を脅し取る行為も「筒持たせ」と呼ぶようになっていったようです。一部では「筒」は性器を表しているとも言われていますが、これは後付けのような気がします。
ではなぜ「筒持たせ」ではなく、普通「つつもたせ」とは読まない「美人局」と書くようになったのでしょうか?
その語源は、中国の古い書物「武林旧事」の中にあるとの事。女性(娼婦)が男性(少年。青年)を性的に誘惑し、後に共謀している男性が自分の妻や愛人と偽り、金銭をゆすり取る行為を「美人局」といっていたとの事。その行為の意味が共通することから、「筒持たせ」を「美人局」と記載するようになっていったようで、本来では読まない、完全な当て字で読まれているとの事です。
「美人局」とだけ純粋に捉えると、とても美しい語句ですが、本能で動いてしまいがちな男性の性を逆手にとった卑劣な詐欺行為。立派な犯罪です。
「綺麗な花にはトゲがある」。世の男性の皆様、うまい話にはご注意ですね。