「赤ちゃんはコウノトリが運んでくる」と言いますがこの話の由来は?なぜこうのとり?そもそもドイツの言い伝えから由来しているのだそうです。

先日子供に聞かれました。

「赤ちゃんはドコからお母さんのお腹に入るの?」

一般的に言われているとおり、「コウノトリが赤ちゃんを運んで来てくれるんだよ」と。さらに「コウノトリって?」「鳥だよ」「鳥が運んでくるんだ!」とやっと理解してくれました。が、ココでちょっと疑問。。

なんで「コウノトリ」なる鳥なのでしょうか?
「ツル」や「トキ」のほうが日本的で分かりやすいと思うのですが。
そもそも「こうのとり」ってどんな鳥??

ちょっと気になったので調べてみました。[myadgg]

そもそもこの話は日本発祥ではなく、ヨーロッパ、ドイツで古くから伝わる逸話が元になっているようです。その昔とある村に子供に恵まれない夫婦が暮らしていたそうで、ある日、夫婦が住む家の煙突に「シュバシコウ」なる鳥が巣を作り、卵を産み子育てを始めたとの事。シュバシコウを案じて煙突につながる暖炉などは使わずに見守ったのだとか。やがて子育てを終え、旅立つシュバシコウを見送ったその直後、念願の子供を授かった。との逸話に由来しているのだそうです。

「善い行い、優しい行い、善行をすれば報われる」とのメッセージがこもった「鶴の恩返し」ならぬ、「シュバシコウの恩返し」とでも言いましょうか、大変良い美談ですね。

この話が日本に伝わるときに「シュバシコウ」なる鳥が「コウノトリ」に置き換わったのだとか。この「シュバシコウ」なる聞き馴染みのない鳥は、ドイツ及びリトアニアの国鳥で、ヨーロッパでは有名なのだそうです。「コウノトリ」と「シュバシコウ」は同じコウノトリ目コウノトリ科の鳥で、見た目もそっくりとの事で、日本にこの逸話を伝える際、分かりやすいように馴染みのある「コウノトリ」に置き換えられた模様です。

ちなみに英語では「stork(ストーク)」というのだそうです。コウノトリを「Oriental stork (東洋コウノトリ)」というのに対して、シュバシコウを「White stork」というのだそうです。ヨーロッパで「stork」といった場合には一般的に「シュバシコウ」の事になるそうです。

ちなみに「コウノトリ」は、漢字で「鵠の鳥」と記述して、長いくちばしに白い体、黒い羽根を持つ 110cm ほどになるツルに似た大型の鳥で、その昔はツルと混同されていたのだそうです。現在では環境の変化などにより数が激減。絶滅危惧種に指定されており、各自治体、保護団体などにより、保護・飼育されて、自然に戻す活動が行われているのだとか。

なるほど、そういったおとぎ話的な逸話があったのですね。またひとつ勉強になりました。
今度からは「本当はシュバシコウ、さらに厳密に言うとホワイトストークだよ。」と付け加えようと思います。

[link] : コウノトリ – Wikipedia