人によっては「川の石を持ち帰るのは法律違反」と言われる方もいます。某「教えて○○」などのサイトでも、砂の一粒でもNGという人がいたり、一方で常識の範囲ならという方がいたり賛否両論。様々なご意見があるようです。自分は趣味で流木を拾ったり、石を拾ったりする事もあるので、これまでも若干後ろめたさを感じておりました。
以前からいつか本格的に調べてはっきりさせようと思っていたので、本気で調べてみました。
まずはネットのご意見をまとめると、
「小石一個でもダメ」という意見。
「常識の範囲内なら」という意見。
バカ正直に法律だけ解釈すると「小石一個でもダメ」で窃盗になるとの怖いご意見も。
ネットで調べても埒があかないと感じ、しかるべき場所に聞こうと、とりあえず私が住んでいる所轄官庁の担当部署、某河川課に電話して聞いてみました。
[myadgg]「かくかくしかじかでいろいろな話を聞きますが、河川の石などを採取するのは違法ですか?または何らかの許可はいりますか?」と質問。お答え頂いた担当者様の話だと、「河川は基本的に公共用物ですので自由使用の範囲で問題ないですよ。」との事。「トラックなどを乗り入れて沢山採取するは問題だが、数点採取するのなら大丈夫。」「では何キロまでならと聞かれるとそこは答えられませんが、、、まぁ常識の範囲で。」とのお話を頂きました。
つまり、堂々とハイどうぞとは言えないまでも、個人的に常識の範囲内で採取する分には問題ないとの事でしょうか。会話の中の「公共用物」という定義ががハッキリ分からなかったので、さらに調べてみると国土交通省のウェブサイト内にありました。
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(1)河川・海岸は「公共用物」である
公物・・・国・公共団体によって公の用に供されているもの
・公用物 ・・・役所などのように、国等の事務に直接供するもの
・公共用物・・・道路、公園、港湾などのように、直接に一般公衆の共同使用に供されるもの
(省略)
(2)公共用物の使用形態
原則 ・・・自由使用
例外 ・・・特別使用
・許可使用
・特許使用
○ 自由使用(一般使用・普通使用)
何人も、他人の使用を妨げない限度において、いつでも自由に使用することができる。
(例)散策、遊泳、水遊び、魚釣り、石ひろい
自由使用は、何らの手続きなしに行うことができる反面、使用者に何らの権利が生ずるものではない。
(省略)
国土交通省 第3回河川利用研究会資料-4 より引用
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ここにも記述がある通り「石ひろい」は自由使用に含まれていますね。しかしどこまで「石ひろい」に入るか、と考えると微妙です。私が思うに、一人で持てる程度の石、乗用車に積める程度のモノなら問題ないのではないかと思いました。流木に関しても同様に問題ないようですね。「庭に入れるように砂やジャリを採取」となると、私の常識からすると「それはホームセンター、資材屋さんで購入」となります。皆さんはどう思われますか?
実際問題、個人で多少の石を持ち帰っただけで「窃盗」で警察にご厄介になることもないでしょうし、県や国から訴えられる、裁判になる、といった事も常識的に考えてまず無いと思います。弁護士さん出演のバラエティ番組で例題に取り上げられれば意見が分かれるのかも知れませんが、実際に裁判になるケースはまず無いのではないでしょうか。
私としての結論は、一般河川において自由使用の原則に基づき、今後とも常識の範囲で採取を楽しもうと思います。
ちなみに国立公園などの保護されている場所では無論鉱物植物共に採取はNGですよ。ご注意をば。